税理士独立開業前に決定すべき事項

　税理士として独立開業するに当たって、最も重要なことは、「集客」になります。
　インターネット検索にて、「地区＋税理士」で集客を狙う際や、税理士事務所として訪問型ではなく来所型のスタンスを取る際などでは、独立開業する地区や最寄り駅、最寄り駅からの距離等がとても重要です。
　これらのことを予め考慮した上で独立開業する地区を選定しましょう。

　集客の方法は、インターネット、異業種からの紹介、税理士紹介会社の利用、DM、会計・税務ソフト会社と連携、セミナー開催等色々と考えられます。
　その中で税理士として独立開業後に、「どの集客方法でどのように集客を試みるか」は予め考えておく必要があります。
　因みに弊所では、ホームページからの集客を最優先に考え、「豊島区（池袋）税理士」「創業融資サポート」「豊島区（池袋）会社設立」サイトを真っ先に作成し、その後、検索順位が上がるための施行（SEO対策）に力を入れました。
　もし、ホームページからの集客戦略が上手くいかない場合には、いくつかのパターンを想定し、「お金を払って税理士紹介会社を使おう」と考えていました。

　税理士として、受注する業務とその料金を決定しましょう。
　例えば、毎月のコンサル付き高額料金体系でもいいですし、一方、面談や電話相談なしの低価格料金体系で勝負しても良いと思います。
　ご自身の得意分野と世の中のニーズ、ライバルとなる税理士事務所等を総合的に勘案して決めましょう。
　因みに、弊所では開業当初においては、業務の範囲は一般的な事業を行う法人と個人のみ、来所型、低価格、を打ち出していました。

　未だにクライアントと契約書を締結しない税理士事務所も多く存在していますが、税理士事務所自身を損害賠償等から守るためにも、契約書を締結することをお勧めします。
　弊所では、契約書の内容を弁護士にチェックしてもらい、更に、損害賠償の上限額を契約書に定めております。
　また、税理士の損害賠償保険への加入も検討されることをお勧めします。

　独立開業に当たり、使用する会計ソフト・税務ソフトを決めましょう。
　多くの場合、勤務時代に使用していた会計・税務ソフトをそのまま使用されると思うのですが、ソフトの操作性や年間の使用料はソフトにより大きく異なります。
　一度、各種会計・税務ソフトの使い勝手と料金を比較されることをお勧めします。
　また、税理士事務所の特徴として、freeeやマネーフォワード等といった比較的新しい会計ソフトに特化した戦略を取る方法もあります。

　お客様0件の状態で税理士として独立開業をした場合、一般的に生活費を稼ぐことができるようになるまでには時間がかかります。なぜなら、業界的にクライアントは徐々に増えていくことが一般的だからです。
　また、独立開業直後は時間に余裕があることも多いため、お金を使い様々な集客方法にアプローチされる方も多いと思います。
　他の業種と比較し、幸い税理士の独立開業においては、お金がかかりませんが、自己資金に不安のある方はお近くの銀行や信用金庫、日本政策金融公庫等から借入を行いましょう。
　税理士は社会的信頼性の高い職業ですので、創業融資が受けられる可能性はとても高いです。